2014年4月21日月曜日

次号予告――その1

5月5日の文学フリマで販売される「スピラレ」vol.2ですが、ここでは刊行に先がけ、掲載予定の批評文を紹介します

まずは評論「まなざしの力学――『家族ゲーム』(二〇一三年)を読む」。本間洋平の同名小説、森田芳光による映画版などを経て2013年にテレビドラマとしてリメイクされた作品『家族ゲーム』を、「演劇」の観点から精緻に読解する論考です。

「人としての対等――ベケットが演劇でやりたかったことに『暗闇から手をのばせ』」 はベケットの演劇に「障害者」の当事者性を見出した筆者が、日々遭遇する作品のなかで彼らとの関係性への思索を深めていく、随筆風味の異色批評文。

昨年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した話題作『アデル、ブルーは熱い色』を論じた「引力と斥力の情念」は、高い評価を受けた本作から「俗情」の構図を読み解き、戦後文学最後の巨人へのオマージュとして捧げる一本となっています。

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